連載 確認したいオリジナル・2
忘れられたEichhoffテスト
鳥巣 岳彦
1
1九州労災病院
pp.133
発行日 2007年2月25日
Published Date 2007/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100851
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Eichhoffテストは狭窄性腱鞘炎に特異的な診察手技である。多くの教科書には「患者に,母指を手掌内に入れるように他の指でしっかりと握りしめさせる。そして,手関節を強く尺屈させると橈骨楔状突起部に疼痛が生じる。これをFinkelsteinテストと呼ぶ」と記載されている。“これは記載間違いでありFinkelsteinの報告ではない”と本誌の誌上シンポジウム(2006)でも再び指摘された。
Finkelsteinの報告より3年前のEichhoffの原著(1927)を抜粋する。その原著には「さらに,手関節を尺屈させた状態を維持したままで母指を伸展させると痛みは瞬時に消失する」とも記載されており,この診察手技もEichhoffテストに含める必要がある。
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