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シンポジウム 整形外科医療におけるリスクマネジメント
整形外科におけるインシデントレポートの活用
The Application of Incident Report System in Orthopaedic Surgery
山崎 隆志
1
Takashi Yamazaki
1
1武蔵野赤十字病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Musashino Red Cross Hospital
キーワード:
incident report
,
インシデントレポート
,
prevention of accident
,
事故防止活動
,
quality of medicine
,
医療の質
Keyword:
incident report
,
インシデントレポート
,
prevention of accident
,
事故防止活動
,
quality of medicine
,
医療の質
pp.1265-1270
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100831
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抄録:1996年8月以降に整形外科医が提出したインシデントレポート(IR)238件を検討した.これは全医師が提出したIRの44%に相当し,整形外科が事故防止に積極的に取り組んでいることを示していた.インシデントの原因としては能力,知識不足,安易な判断などの医師の個人的資質によるものが60%を占め,医師の事故防止に対するモチベーションを高めることが重要と思われた.また,インシデントをアクシデントに至らせないためには,コメディカルとの良好な関係,病院や科のシステムの改善が必要であり,システム変更に繋がったケースが38件あった.IRにより医療に内在する問題点が顕在化し,大きな事故防止だけでなく,医療の質の改善にも有用であった.しかし,恣意的に定義したアクシデントの件数は経年的に減少することはなく,事故防止活動の困難さが実感された.
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