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シンポジウム 膝複合靱帯損傷に対する保存療法および観血的治療の選択
後外側不安定性に対する𦙾骨骨切り術の成績
High Tibial Osteotomy in Knees with Associated Posterolateral Instability
和田 佑一
1
,
守屋 秀繁
1
Yuichi Wada
1
1千葉大学大学院医学研究院整形外科学
1Department of Orthopaedic Suegery, Graduate School of Medicine, Chiba University
キーワード:
complex knee ligament injury
,
膝複合靱帯損傷
,
posterolateral instability
,
後外側不安定性
,
high tibial osteotomy
,
𦙾骨高位骨切り術
Keyword:
complex knee ligament injury
,
膝複合靱帯損傷
,
posterolateral instability
,
後外側不安定性
,
high tibial osteotomy
,
𦙾骨高位骨切り術
pp.139-142
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100631
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要旨:後外側不安定性は膝複合靱帯損傷に合併することが多く,従来様々な再建術が行われてきたがいまだ確立された術式はない.膝外側支持機構再建術の成績が一定しない理由としては,外側支持機構自体の複雑な構造と,再建術後の再建靱帯にかかるdistraction forceの存在の二点が考えられる.外側支持機構の陳旧損傷においては各構成体を識別することは困難であり,一般に瘢痕化した外側支持機構全体を近位(頭側)へ移行することによる再建が行われている.しかしながらわれわれは,外側支持機構の中には膝窩筋腱と腓骨の線維性結合が多くの場合存在し,外側支持機構を近位(頭側)へ移行する際の妨げとなることを解剖学的研究により実証した.これら解剖学的,力学的問題点を考慮し,われわれは膝複合靱帯損傷に合併した後外側不安定性に対しては,十字靱帯再建術に加え外側支持機構の遠位部への移行と𦙾骨高位骨切り術を行い良好な臨床成績を得ている.
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