Japanese
English
症例報告
肘頭血管腫の1例
Interosseous Hemangioma of the Olecranon : A Case Report
杉本 義久
1
,
藤田 享介
2
Yoshihisa Sugimoto
1
1清水市立病院整形外科
2さいたま市立病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shimizu Munisipal Hospital
キーワード:
hemangioma
,
血管腫
,
olecranon
,
肘頭
,
ulna
,
尺骨
Keyword:
hemangioma
,
血管腫
,
olecranon
,
肘頭
,
ulna
,
尺骨
pp.85-88
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100621
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:長幹骨に発生する骨血管腫の報告は少ない.なかでも非常に稀な肘頭に発生した血管腫を経験したので報告する.症例は18歳男性.腕相撲の際に右肘関節痛を生じ来院した.X線像にて肘頭に孤立性の骨透亮像を認めた.MRIではT1強調像にて等信号,T2強調像にて高信号であった.CTでは皮質は保たれていたが,内部に石灰化を認めた.経過観察にて疼痛は消失したが,画像上異常陰影が残存しているため,確定診断と病的骨折の予防目的に手術を施行した.病変部は暗赤色で非常に硬く,境界が不明瞭なため可及的に掻爬し,リン酸カルシウムの充填を行った.病理診断は海綿状血管腫であった.本症例は腫瘍が正常骨髄に置き換わるように浸潤していたため,非常に硬く,T1強調像にて信号が低下していたものと考えられた.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.