Japanese
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特集 21世紀の外科—Tissue Engineering
骨形成蛋白質(BMP)を応用した骨の組織工学の原理
Tissue engineering of bone
久保木 芳徳
1
,
滝田 裕子
1
,
小野 一郎
2
Yoshinori KUBOKI
1
1北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座
2福島県立医科大学皮膚科学講座
キーワード:
骨形成蛋白質(BMP)
,
担体
,
組織工学
,
マトリックス
,
幾何構造
,
スカフォールド
Keyword:
骨形成蛋白質(BMP)
,
担体
,
組織工学
,
マトリックス
,
幾何構造
,
スカフォールド
pp.61-74
発行日 2001年1月20日
Published Date 2001/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904349
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異所性に骨を創る新物質として登場した骨形成蛋白質(BMP)は,当然ながら臨床的骨再建に大きな希望を与えてきた.しかしその臨床応用の一般化は遅れ,発見後36年経た2001年にやっとFDA認可の見込みであるという.インシュリンの場合の「即実用化,2年後にノーベル賞」と単純比較は困難であるが,BMPの場合,なぜ36年間を要したかを振り返ることで多くを学ぶことができよう.その背景には新発見による知識や企業の努力だけではなく,新しい概念の創出,つまりパラダイム変換が必要であったと考えられる.この新パラダイムには,現在,組織工学の名の元にまとめられつつある「血管確保性」「細胞支持体」「スカフォールド」「人工細胞外マトリックス」などの新概念が含まれる.これらの言葉を紹介しつつ,この間の事情の解説を試みる.
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