Japanese
English
特集 大腸の非腫瘍性疾患—外科医のための診療指針
S状結腸捻転症の診療指針
Volvulus of the sigmoid colon
森田 隆幸
1
,
西 隆
1
,
梅原 実
1
,
橋爪 正
2
,
西澤 良一
1
,
大川 正臣
3
,
和田 豊人
3
,
中島 道子
3
Takayuki MORITA
1
1弘前大学医学部第2外科
2青森市民病院外科
3青森市民病院内科
キーワード:
S状結腸捻転症
,
内視鏡的整復術
,
S状結腸切除術
Keyword:
S状結腸捻転症
,
内視鏡的整復術
,
S状結腸切除術
pp.1573-1578
発行日 1999年12月20日
Published Date 1999/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903979
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S状結腸捻転症は高齢者に起こる比較的稀な疾患であるが,腹部単純X線写真,注腸造影,大腸内視鏡で特徴的な所見を呈する.腹膜刺激症状がなければ大腸内視鏡での整復術が行われ,整復率は高いが,再発率も高く,その予防に対する工夫が望まれる.一方,外科的治療の適応となる例は緊急手術例が多く,腸管壊死を伴うため慎重な術式選択が望まれる.腸管内容の排除と一期的S状結腸切除・吻合が行えれば理想的であるが,ショックを伴う場合にはストーマ造設を行わざるをえない.早期診断と適切な治療の重要性は他の急性腹症と変わるものではないが,慢性的な基礎疾患を有する高齢者にみられ術後治療に難渋する疾患の1つである.
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