外科医に必要な泌尿器科common diseaseの知識・1
血尿
吉村 一良
1
Ichiro YOSHIMURA
1
1防衛医科大学校泌尿器科学
pp.1072-1074
発行日 1999年8月20日
Published Date 1999/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903701
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はじめに
血尿は腎・尿路系のどこかに何らかの原因があって赤血球が尿中に流出したものである.その70%は泌尿器科的疾患,20〜25%が内科・小児科疾患,5〜10%が特発性腎出血と言われている.男女別に分けると男性の肉眼的血尿では尿路結石が最も多く,次いで悪性腫瘍が多く認められる.女性においては肉眼的血尿の原因の多くは尿路感染症である.以下,一般外科医が携わると思われる一般外来および救急診療において,血尿を主訴とする患者の診療に際しての要点を述べる.血尿の原因疾患は泌尿器科系(外科系)疾患のみならず内科・小児科的疾患など多岐にわたるため,まず血尿の分類から概念を説明し,初期診療の助けとしたい.
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