Japanese
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臨床研究
異時性大腸多発癌症例の検討—高率に併存する腺腫および同時性多発癌
Metachronous multiple colorectal cancer:High incidence of associated adenoma and synchronous multiple carcinoma
澤井 照光
1
,
辻 孝
1
,
安武 亨
1
,
中越 享
1
,
綾部 公懿
1
,
福田 豊
2
Terumitsu SAWAI
1
1長崎大学医学部第1外科
2福田ゆたか外科
キーワード:
異時性大腸多発癌
,
腺腫の併存
,
同時性大腸多発癌
,
サーベイランスコロノスコピー
Keyword:
異時性大腸多発癌
,
腺腫の併存
,
同時性大腸多発癌
,
サーベイランスコロノスコピー
pp.1609-1612
発行日 1998年12月20日
Published Date 1998/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903473
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はじめに
大腸は多発癌が多い臓器として知られている.大腸癌の好発年齢は60歳代で,かつその治療成績は良好であり,日本人の平均寿命を考慮すると異時性大腸多発癌の発生は臨床的に重要な問題である.しかしながら,大腸多発癌の頻度は高いとはいえ10%前後であって1〜4),大腸癌の9割は単発癌である.したがって,大腸癌切除後に異時性多発癌が発生するリスクを判定することが術後の適切なsurveillanceにつながるものと考えられる.
そこで,今回筆者らは過去30年間に経験した異時性大腸多発癌16例,合計47病変を集計し,その臨床病理学的諸因子を同時期における一般大腸癌と比較検討したので報告する.
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