特集 縫合・吻合法のバイブル
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
10.その他
子宮実質の縫合
飯田 智博
1
,
鈴木 廉三郎
1
,
岩田 正範
1
,
曽根 郁夫
1
,
五十嵐 雄一
1
,
海老原 肇
1
,
田口 泰之
1
,
林 和彦
1
Tomohiro IIDA
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院産婦人科
pp.383-385
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903426
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はじめに
産婦人科で行われる子宮実質縫合は,①帝王切開術で児娩出後に行われる子宮壁修復と,②子宮筋腫核出術あるいは奇形子宮整復術として非妊娠時に行われる子宮壁修復の2通りの場合がある.このうち前者の帝王切開時の子宮壁修復は多くの場合吸収糸を用いた1層,あるいは2層の連続,もしくは単結紮による縫合で行われ1),一般の管腔臓器の縫合・修復と同様と考えてよい.そこで,本稿では後者の子宮筋腫核出術で行っている子宮実質縫合についてのみ述べることとする.本手術は主に若年者の子宮筋腫に対し,妊娠・分娩を可能とする生殖機能温存を目的としている手術であるため,操作に伴って生じる癒着などを防止することが最も重要な手術でもある.そこで,筆者らが行っている工夫も含め,以下に述べる.
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