特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅱ.頭部・顔面・口腔・咽頭
36.顎関節脱臼
鈴木 正志
1
Masashi SUZUKI
1
1大分医科大学耳鼻咽喉科
pp.100-101
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902913
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疾患の概念
顎関節では関節包,関節靱帯および側頭骨下顎窩の関節結節などにより下顎骨頭の異常過剰運動が抑制されている(図1).何らかの原因で下顎頭と関節窩の関節面が正常な相対的関係が失われ,下顎頭が下顎窩より脱出,転位を起こし,正常な位置に復帰しない状態を脱臼という.脱臼の方向により,前方脱臼,側方・内方脱臼,後方脱臼に分類されるが,大部分は下顎頭が関節結節の前上方に脱出転位した前方脱臼であり,以下これについて述べる.
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