特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅱ.頭部・顔面・口腔・咽頭
8.頭痛
松本 清
1
Kiyoshi MATSUMOTO
1
1昭和大学医学部脳神経外科
pp.33-35
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902885
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
頭痛の疾患としての概念
頭痛は基本的には症状の1つである.疾患とするならば,症状の特徴によって分類して複数の原因を1つにまとめることにある.1988年に提唱された新国際頭痛分類(表1)は13のうち1〜4までが機能的頭痛,5〜12までが器質的頭痛である.この機能的頭痛は痛みが激しい頭痛でも命にかかわらない頭痛で,一般的には対症療法にて治療されるが,器質的頭痛にはくも膜下出血,脳腫瘍,髄膜炎など直ちに原因的な処置を講じなければ危険な,いわゆる命にかかわる頭痛である.したがって,頭痛患者がどれに相当するかを診察時に直ちに察知しなければならないが,しばしば両者は症状が似ているので注意を要する.しかし,診察のポイントを押さえれば決して難しいものではない.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.