特集 Q&A 自動吻合器・縫合器の安全,有効な使い方
(Q24)膵切除に自動縫合器・吻合器は有効か.
升田 吉雄
1
Yoshio MASUDA
1
1松戸市立病院外科
pp.1044-1045
発行日 1997年8月20日
Published Date 1997/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902813
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はじめに
今日,自動縫合器[TA®(オートスーチャージャパン),RL(エチコンエンドサージェリー)]および自動吻合器[PCEEA®,GIA®(オートスーチャージャパン),ILS,PLC(エチコンエンドサージェリー)]は,その簡便性および信頼性の向上によって広く有用性を認められ,健保適用の範囲も徐々に拡大されてきた.しかし健保適用外であっても,自動縫合器・吻合器の使用が有効な手段となる手技があるが,膵臓切離・断端の処理もそのひとつである.
膵臓切離に際しては蛋白分解酵素を主成分とした膵外分泌液の漏出による膿瘍・膵液瘻の形成や,自己組織消化に伴いリンパ郭清により,むき出しとなった主要な血管の破綻に起因する大出血などの術後合併症の発症を未然に防ぎ,その断端処理を簡便かつ確実・迅速に行うことが重要である.
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