Japanese
English
特集 膵瘻の予防・治療のノウハウ
膵液漏出,膵瘻をどのように診断するか
The diagnosis of pancreatic fistula
浅沼 義博
1
,
柴田 聡
1
,
小山 研二
1
Yoshihiro ASANUMA
1
1秋田大学医学部第1外科
キーワード:
膵液瘻
,
診断
,
膵手術
Keyword:
膵液瘻
,
診断
,
膵手術
pp.437-440
発行日 1997年4月20日
Published Date 1997/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902687
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
膵液漏出,膵瘻は膵手術,腹部外傷に伴う膵損傷や急性膵炎による膵壊死などに続発し,膵管が破綻することによって生じる,ドレナージが良好であれば外膵液瘻が形成されるが,ドレナージが不良であれば膿瘍や大出血に至ることもある.
排液が膵液であることはその性状,周囲組織の反応,アミラーゼ濃度などによって診断する.すなわち,膵液は無色透明であるが他の消化液と混合すると黄白色に混濁し,排液は膿状で異臭を放ち,周囲の皮膚に発赤,びらんをきたす.排液中のアミラーゼ濃度は5,000IU/l以上を示す.
さらに瘻孔造影,ERP,CTは瘻孔と膵管の位置関係,膵管の断裂や狭窄の程度を把握でき,治療法を決めるのに有用である.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.