Japanese
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特集 大災害に対する外科医の備え
病院における内部備蓄の具体案
Reserved materials on surgical treatment in hospital for disaster
河口 豊
1
Yutaka KAWAGUCHI
1
1国立医療・病院管理研究所施設計画研究部
キーワード:
防災備蓄
,
外科系処置
,
病院
Keyword:
防災備蓄
,
外科系処置
,
病院
pp.1557-1560
発行日 1996年12月20日
Published Date 1996/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902590
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地震による大災害時に初期の災害医療に対応するため,外科系医師が診断・治療する際の院内に備蓄しておくべきものについて論述した.まず阪神・淡路大震災での状況を説明し,全体的診療機能と各部門の低下の要因は,多くが水と電気や熱源であることを述べた.次に甲南病院(病床数400)と鐘紡記念病院(病床数242床)の活動を調査やそれぞれの病院誌から概略を述べ,医薬品や診療材料の補給のしかたを示した.続いて大震災時の外科系活動は応急処置に限定せざるをえず,できるだけ早く被災地外の病院に移送すべきであるとの考え方を述べた.さらに大震災時の器材供給体制も早い対応をすれば被災地外の組織からの救援を含め,病院ではかなりの補給を受けられたことを示した.最後に備蓄品とその運用について述べ,災害時初期の2〜3日の外科系活動を支えるための主な備蓄品リストを示した.さらにそれらを災害時用にのみ保管することなく,日常的に運用し,災害時には対応することが望ましいと指摘した.
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