特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅳ.術前一般検査—異常値の読みとその対策
感染症の検査
伊山 明宏
1
,
宮崎 耕治
1
1佐賀医科大学外科
pp.453-455
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902551
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はじめに
術前の感染症検査には2つの目的がある.1つは患者の感染の有無を確認し,必要な処置を加え,よりよい状態で手術に臨めるようにすることであり,もう1つは医療従事者の保護である.感染が確認された場合は,正確な病態の評価と,必要な術前処置を行うとともに,厳重な感染拡散予防対策を講じる必要がある.手術時に問題となる感染症として,梅毒,B型肝炎,C型肝炎,HIV感染症等が考えられるが,患者のプライバシーの尊重や感染が判明した場合の告知の問題なども含め,その検査のありかたには慎重な対応が望まれる.表1に主な術前感染症検査を示す.
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