特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅱ.特殊な病態の術前患者管理
2.呼吸器系
低肺機能
小林 紘一
1
1慶應義塾大学医学部外科
pp.333-335
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902506
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はじめに
低肺機能の患者には術後合併症が高頻度に発生するが,肺機能に問題がなくても開腹術や開胸術など横隔膜に近い部位の手術後には深吸気量,肺活量や機能的残気量が減少し,動脈血酸素分圧が低下することが知られている.麻酔法,外科治療や術後管理に関する知識や技術が進歩し,高齢者やpoor riskの患者にも手術適応が拡大されてきているが,術後合併症で患者が苦しむことのないよう術前からの十分な対処が重要である.
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