病院めぐり
松江生協病院外科
東儀 公哲
pp.325
発行日 1996年3月20日
Published Date 1996/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902236
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島根県は隣りの鳥取県と合わせて山陰と呼ばれ,東西に細長い県である.松江市はその東のほうに位置し,宍道湖に隣接した水の都だ.中に浮かぶ“嫁が島”を望む宍道湖の夕陽は絶景で,観光の目玉である.湖から大橋川が東へ流れ市を南北に二分し,それぞれ橋南,橋北と呼ばれる,その昔は1本しかなかった橋も今では4本となったが,それでも朝夕のラッシュには耐えられない.また,明治の文豪 小泉八雲ことラフカディオハーンが松江中学校の英語の教師として数年間をこの地で暮らし,文筆活動を行ったことより,地元ではヘルンさんと呼び親しまれ,彼の旧居はいまでも観光客の足が途絶えない.
当院は,昭和25年,松江大衆診療所としてわずか4名の人員で開設された.その後,松江診療所と改称,昭和35年,松江生協病院(23床)となり,生協組合員の健康づくりはもとより,地域住民の健康を守る拠点となった.その後,増築,増床,新築・移転を重ね,昭和61年に診療科16科,病床数333床,職員総数362名(医師数34名)の総合病院に発展した.組合員参加の医療活動,救急から在宅までの命のネットワークづくり,たゆみない医療内容の充実と向上を基本姿勢としている.
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