Japanese
English
臨床報告
副腎原発と考えられる巨大悪性リンパ腫の1切除例
A resectable case of primary giant malignant lymphoma of left adrenal gland
山本 浩之
1
,
小野 栄治
1
,
住元 一夫
1
,
若杉 健三
1
,
松坂 俊光
1
,
久米 一弘
1
,
藤永 裕
1
,
臺丸 裕
2
1松山赤十字病院外科
2松山赤十字病院病理部
キーワード:
後腹膜腫瘍
,
節外性悪性リンパ腫
,
副腎
,
leukocyto common antigen
Keyword:
後腹膜腫瘍
,
節外性悪性リンパ腫
,
副腎
,
leukocyto common antigen
pp.385-390
発行日 1994年3月20日
Published Date 1994/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901514
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はじめに
後腹膜腫瘍は比較的まれな疾患であり,特異的な臨床症状が少なく,そのために術前診断が遅れたり,確定診断が困難な場合がある.また,後腹膜腫瘍は悪性であることが多く,一般に予後不良とされている.特に副腎部に発生した悪性リンパ腫は転移によるものが多く,悪性リンパ腫の約25%に副腎転移を認めたとの報告がある1).しかし,副腎原発の悪性リンパ腫は非常にまれで,本邦では5例を認めるのみである2).
今回われわれは,腹部腫瘤を主訴とし,左副腎に原発したと考えられる悪性リンパ腫.に対し,左腎摘,膵摘,膵体尾部合併切除により摘出しえた症例を経験したので報告する.
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