Japanese
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特集 Up-to-date総胆管結石症治療
内視鏡的乳頭切開術(EST)(2)—早期および晩期合併症からみた安全性の再評価
Treatment of common bile duct stones by endoscopic sphincterotomy:Reappraisal from immediate and late results
小川 芳明
1
,
田中 雅夫
1
,
池田 靖洋
2
,
松本 伸二
2
,
宮崎 亮
2
,
横畑 和紀
1
,
木村 寛
1
,
成富 元
1
,
銭 立武
1
1九州大学医学部第1外科
2福岡大学医学部第1外科
キーワード:
内視鏡的乳頭切開術
,
早期合併症
,
晩期合併症
Keyword:
内視鏡的乳頭切開術
,
早期合併症
,
晩期合併症
pp.851-857
発行日 1993年7月20日
Published Date 1993/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901195
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総胆管結石の治療を目的として内視鏡的乳頭切開術(EST)を施行した1,103例を対象とした.早期合併症が前期758例中66例(8.7%)に発生した.後期では,膵炎の危険を伴うプレカットを試作ナイフを用いて極力回避し,胆管ステントを留置して結石嵌頓による胆管炎を予防し,体外式砕石器でバスケット嵌頓を解除した.これらの関連手技により,早期合併症は345例中17例(4.9%)と有意に減少した.EST後10年以上を経過した161例の長期予後では,晩期の胆管結石再発.胆嚢有石例に起こる急性胆嚢炎,無石胆嚢内の結石新生,および肝内結石例における晩期の重篤な胆道感染症に注意を要すると思われた.
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