特集 外科患者・薬物療法マニュアル
Ⅴ.併存疾患をもつ外科患者の薬物療法
22.ネフローゼ症候群
小林 豊
1
1北里大学医学部内科
pp.202-203
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900995
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ネルローゼ症候群の原因疾患は,原発性糸球体疾患とSLEや糖尿病などに伴う続発性糸球体疾患があるが,本稿では原発性糸球体疾患によるネフローゼ症候群の場合について概説する.ネフローゼ症候群を呈するほどの病態は腎炎として活動性の強い病期であり,原則的には原因疾患の治療を優先し手術は極力避けるべきであるが,手術が緊急を要する状況を考えて検討してみたい.
手術を前提としたネフローゼ症候群の患者に対する基本的対応は以下の3点にしぼられる.①低蛋白血症に由来する低栄養状態の改善,②易感染性に対する対応,③循環動態の管理.
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