前立ちからみた消化器外科手術・16
肝尾状葉切除術における前立ちの基本操作(1)
早川 直和
1,2
,
二村 雄次
1
1名古屋大学医学部第1外科
2国家公務員等共済組会連合会東海病院外科
pp.1063-1069
発行日 1992年8月20日
Published Date 1992/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900867
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肝尾状葉は,肝門部背面で下大静脈の腹側にあるという解剖学的特性から,その切除にはすでに一部述べた短肝静脈の処理,尾状葉門脈枝の処理をはじめとして,一般の肝切除手技とは異なる多くの手術手技上の留意点がある.また,尾状葉と内側区域との境界,右葉との境界など他の肝区域との境界に関する解剖学的,および切除手技上の重要な問題がなる.
今回は,肝門部胆管癌手術における肝尾状葉切除術式,ならびに下大静脈靱帯の切離,短肝静脈の切離,アランチュウス管の切離の際の前立ちの基本操作について述べる.
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