Japanese
English
特集 下肢循環障害の治療—適応と限界
慢性動脈閉塞症の薬物療法
Pharmacological management for chronic arterial occlusive disease
善甫 宣哉
1
,
江里 健輔
1
Nobuya ZEMPO
1
,
Kensuke ESATO
1
1山口大学医学部第1外科
pp.169-174
発行日 1992年2月20日
Published Date 1992/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900730
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下肢慢性動脈閉塞症の薬物療法は,血行再建術を中心とした外科的治療成績が飛躍的に向上した今日でも,治療法の中で重要な地位を占めている.血栓形成を予防する抗血小板剤,抗血小板作用と血管拡張作用を有するプロスタグランディン製剤,血液レオロジー改善剤が臨床応用されてきたが,最近,閉塞性動脈硬化症では動脈硬化の進展予防や退縮を期待して,抗脂血症剤や各種の抗動脈硬化剤が研究開発されつつある.従来の薬物療法は主に虚血性潰瘍を治療対象としてきたが,今後間歇性跛行に対する薬物療法の発展が期待される.また,重症虚血肢では薬剤の効果予測と判定を適切に行い,血行再建の時期を失しないように注意すべきである.
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