特集 術前・術後管理 '91
G.術式別の術後管理
膵頭十二指腸切除術
山崎 芳郎
1
,
桑田 圭司
1
1大阪厚生年金病院外科
pp.170-171
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900605
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■問題点の解説■
膵頭十二指腸切除術(以下PD)は,癌をはじめとする膵頭部領域の外科的疾患に対して広く実施されている術式である.対象となる患者は高齢者が多く,また術前から閉塞性黄疸を伴う場合が多い.さらに,手術操作によりいくつかの消化吸収の中枢臓器が切除された後,少なくとも3ヵ所(胆管・膵・胃空腸)の再建吻合術が必要なため,消化器手術の中では最も術後合併症発生率の高い手術の1つである.
PDに伴う合併症を表に示したが,上腹部手術一般に共通する合併症は他稿に譲り,本稿では閉塞性黄疸に起因する合併症とPDに特徴的な合併症を中心に,その病態と治療について述べる.
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