Japanese
English
特集 癌のPalliative Therapy
骨盤内臓器癌による排尿障害
Troubles of urinary tract caused by intrapelvic tumor
平沢 潔
1
,
岩動 孝一郎
2
Kiyoshi HIRASAWA
1
,
Kouichiro ISURUGI
2
1東京大学医学部泌尿器科
2東京逓信病院泌尿器科
pp.449-455
発行日 1991年4月20日
Published Date 1991/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900413
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骨盤内臓器癌による排尿障害として問題となるのは,癌が尿管に浸潤し,尿管が閉塞されることにより生じる腎後性腎不全と,直腸癌における直腸切断術後の神経損傷による排尿障害があげられる.腎後性腎不全の対策としては,経皮的腎瘻造設術が超音波監視下に比較的安全かつ確実に施行できる方法である.ほかに,尿管内W-Jカテーテル留置,尿管皮膚瘻術,回腸導管術を症例により選択する.直腸切断術後の排尿障害は,リンパ節郭清など拡大手術ほど,出現頻度が高い.対策としては,術後,なるべく早期に間歇的自己導尿を開始することが重要である.これにより,尿路感染を予防し,膀胱機能の自然回復を期待できる.
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