今月の臨床 産婦人科エコー診断—撮り方,読み方のこつとポイント
骨盤内臓器の局所解剖と超音波像
6.他の骨盤内臓器
石原 楷輔
1
1日本医科大学第二病院産婦人科
pp.416-417
発行日 1996年4月10日
Published Date 1996/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902475
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1 膀胱,腸の超音波像
膀胱は子宮の上部に位置しているため,尿が貯留していると子宮に接し,その上方にエコープリーの領域(図1)として観察される.膀胱観察の臨床的意義としては,膀胱容量の観察,放射線治療後の血腫像,間質性膀胱炎,癌の膀胱壁への浸潤などの診断に活用できる.
腸管は腫瘤状に観察されるが,その蠕動運動から判別できる.しかし,内容物が充満したり腸管運動が休止している場合は卵巣腫瘤(図2)と誤読されることがあり,注意が必要である.
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