増刊号 術前画像の読み解きガイド—的確な術式選択と解剖把握のために
Ⅵ 膵臓
膵中央切除
元井 冬彦
1
,
菅原 秀一郎
1
,
高橋 良輔
1
,
安次富 裕哉
1
Fuyuhiko MOTOI
1
1山形大学大学院医学系研究科医学専攻外科学第一講座
キーワード:
膵中央切除
,
膵腫瘍
,
膵部分切除
Keyword:
膵中央切除
,
膵腫瘍
,
膵部分切除
pp.312-318
発行日 2022年10月22日
Published Date 2022/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213926
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膵腫瘍に適用される標準的な膵切除術式は,膵頭十二指腸切除(膵頭部腫瘍切除),尾側膵切除(膵体尾部切除),膵全摘である.腫瘍の部位・進展度などにより術式が決定される1).近年は画像診断の進歩に伴い,径の小さい膵腫瘍(性病変)の発見が増加している.詳細な画像診断を行うことで経過観察が可能な症例もある一方で2),手術症例も増加している.標準的膵切除に対して,鏡視下手術やロボット支援手術による低侵襲化が試みられており,出血量低減などの効果は確認されている3).しかし,長期的にみた場合に膵内外分泌機能が温存されるわけではなく,膵機能温存の観点から区域切除を行う意義がある.本稿では,最も代表的な膵中央切除6,7)を概説する.
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