Japanese
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臨床報告
術中ICG蛍光法で残胃血流評価を行った幽門側胃切除術後膵体尾部切除術の1例
A case in which the ICG fluorescence method was useful for evaluating the remnant gastric blood flow during distal pancreatectomy after distal gastrectomy
塚田 暁
1
,
田中 智規
1
,
小松 優香
1
,
津田 晋
1
,
坪井 香保里
1
,
八木 健
1
Akira TSUKADA
1
1近森病院消化器外科
キーワード:
ICG蛍光法
,
膵体尾部切除術
,
残胃血流評価
,
幽門側胃切除術後
Keyword:
ICG蛍光法
,
膵体尾部切除術
,
残胃血流評価
,
幽門側胃切除術後
pp.487-492
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213694
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要旨
症例は78歳,女性.21年前に胃癌に対し幽門側胃切除術を受けた.かかりつけ医で行った採血でCA19-9が異常値であったことより,当院へ紹介になった.精査にて膵体部癌と診断され,当科に紹介となった.幽門側胃切除術後であり,残胃血流は短胃動脈や後胃動脈の脾動脈系と左下横隔動脈が担っていると考えられ,脾動脈を切離する膵体尾部切除術を行ったとき,残胃虚血による合併症の発生が懸念された.そのため,残胃血流評価にICG蛍光法を行うことにした.膵体尾部切除術後にジアグノグリーンを静注したところ,残胃全体が造影され残胃血流が確認できた.ICG蛍光法を行い残胃血流を評価することにより,安全に残胃を温存することができた.
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