Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TEP法)を施行した子宮内膜症を伴う成人Nuck管水腫の1例
A case of adult Nuck hydrocele associated with endometriosis effectively treated with totally extraperitoneal preperitoneal hernia repair(TEP)
坂下 克也
1
,
澤田 隆吾
1
,
須浪 毅
1
,
雪本 清隆
1
,
阪本 一次
1
Katsuya SAKASHITA
1
1和泉市立総合医療センター外科
キーワード:
Nuck管水腫
,
子宮内膜症
,
腹腔鏡手術
Keyword:
Nuck管水腫
,
子宮内膜症
,
腹腔鏡手術
pp.984-988
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213029
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
Nuck管水腫は水腫内に子宮内膜症を伴うことがあり,水腫を遺残なく完全摘出する必要がある.腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TEP法)は水腫の局在を正しく診断し,確実に切除することができる.同手術を施行した子宮内膜症を伴うNuck管水腫の1例を経験したので報告する.症例は40歳,女性.右鼠径部に圧痛を伴う膨隆があり,当科受診となる.約2 cm大の低エコー像を認め,Nuck管水腫と診断した.圧痛は月経中に増悪することが多く,子宮内膜症併存の可能性が示唆された.TEP手術を施行し,円靱帯とともに水腫を完全摘出した.腹膜はENDOLOOPで閉鎖した.内鼠径輪の開大を認めたため,メッシュ補強した.術後病理組織検査で子宮内膜症の組織像が得られた.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.