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増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル
Ⅳ章 術後合併症とその管理
A 重点術後合併症の管理ポイント
DIC
DIC
高島 順平
1
,
小林 宏寿
1
,
服部 豊
1
,
藤嶋 誠一郎
1
,
兼松 恭平
1
,
藤本 大祐
1
,
内藤 善久
1
,
谷口 桂三
1
,
松谷 哲行
1
Jumpei TAKASHIMA
1
1帝京大学医学部附属溝口病院外科
pp.259-262
発行日 2019年10月22日
Published Date 2019/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212710
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播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)は,さまざまな基礎疾患の存在下において全身性持続性に過剰な凝固反応の亢進や血管内皮細胞障害をきたす.その結果,主として微小血管内に血栓が形成され,微小循環障害に伴う全身の臓器障害と消費性凝固障害に伴う出血傾向を引き起こす病態である1).
DICの原因病態は多岐にわたる.高齢化の影響もあり,臨床の場で実際に救急患者や術後患者のDICに遭遇する場面は少なくない.その中でもよく遭遇する病態として敗血症が挙げられる.敗血症診療ガイドライン2)では,敗血症によりDICが惹起されると,凝固障害から多臓器障害へと至り,高い死亡率へとつながるとされており,DICは極めて重大な病態である.
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