Japanese
English
臨床報告
術前診断しえたWinslow孔ヘルニアに対して腹腔鏡下手術を施行した1例
A case of pre-operative diagnosis of an incarcerated hernia of the foramen of Winslow incarcerated hernia successfully treated via a laparoscopic approach
吉川 祐輔
1
,
山本 聖一郎
1
,
金井 歳雄
1
,
藤井 琢
1
,
大住 幸司
1
,
中川 基人
1
Yusuke YOSHIKAWA
1
1平塚市民病院外科
キーワード:
Winslow孔ヘルニア
,
術前診断
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
Winslow孔ヘルニア
,
術前診断
,
腹腔鏡下手術
pp.1517-1520
発行日 2018年12月20日
Published Date 2018/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212317
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要旨
症例は83歳の女性.突然の腹痛を主訴に当院救急外来を受診した.腹部造影CT検査でWinslow孔ヘルニアによる絞扼性腸閉塞と診断,緊急で腹腔鏡下手術を施行した.術中所見ではWinslow孔に20 cm程度の小腸が陥入しており,還納後も色調不良であったため小腸部分切除を施行した.また,上行結腸の後腹膜への固定が弱く,再発の要因になりうると判断し,ヘルニア門に大網を充塡,被覆するように固定した.術後経過は良好であり,24か月経過後も再発を認めていない.本症例から,稀な疾患であるWinslow孔ヘルニアによる絞扼性腸閉塞に対して,腹腔鏡下手術が有用な治療オプションとなりうる可能性が示唆されたため,文献的考察を加えて報告する.
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