Japanese
English
特集 甲状腺癌の診断と治療
術式,治療法をどうするか—私はこうしている—未分化癌の治療
Therapeutic approach of anaplastic carcinorna of the thyroid
的場 直矢
1
,
高屋 潔
1
,
谷村 清明
1
Naoya MATOBA
1
1仙台市立病院外科
pp.587-591
発行日 1986年5月20日
Published Date 1986/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209317
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過去12年間に10例の甲状腺宋分化癌を経験した.いずれも巨細胞(大細胞)癌に属し,男女比1:1.5,平均年齢67.3歳であつた.来院までの期間は1週間から5カ月に及ぶが,いずれも急速な増大がみられた。8例に切除を行い,主としてADMを中心とする化学療法,5例に放射線治療を併用しているが,最近の1例を除き,すべて最長11カ月(平均5.5カ月)で死亡している.死因は局所再発によるものが多かつた.最近の治療法として,アンギオテンシンⅡによる昇圧化学療法,CDDP治療などを行つたが,いずれも効果を明らかにすることは出来なかつた.今後の方針としては,穿刺吸引細胞診で診断後緊急的に化学療法を行い,出来れば手術し,術後の放射線,化学療法の併用を行いたい.
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