特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている
肝臓手術
胆摘時胆嚢粘膜が肝臓壁に付着して取れない
山崎 晋
1
1国立がんセンター外科
pp.794
発行日 1984年6月20日
Published Date 1984/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208682
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急性炎症が消槌していない胆嚢は,炎症が肝床の結合組織や,肝実質にも波及していることがあり,肝床部の胆嚢が剥がれないことがある.この場合の攻め方は2つあり,一つは肝実質の健全な部を胆嚢に付けて,肝離断の形で,摘出する方法で,これだと胆嚢を破裂させることなくとれ,準清潔手術を遂行することができる.もう一つの方法は,胆嚢壁を破り,内容を出してから,肝床付着部の粘膜は肝側に一旦残して切除し,その後肝床に残つた胆嚢粘膜をけずりとる.
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