特集 外科外来マニュアル
私の治療
各論—頭頸部
鼻骨骨折・鼻骨の外傷
鳥山 稔
1
1国立病院医療センター耳鼻咽喉科
pp.622-623
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207955
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□概説
鼻骨は顔面骨のなかで,もつとも外傷をうけやすい骨で,顔面骨外傷の2/3をしめている.いわゆる鼻骨骨折は,鼻骨の下半分が薄いので,ここにおきることが多いが,時には上顎骨前頭突起,前頭骨と鼻骨との縫合部離解,篩骨,涙骨,鼻中隔など周囲の骨折を伴うものが多い.鼻出血,眼瞼の皮下溢血,眼球結膜下の流血,鼻背の彎曲または陥没などがおこる.顔面の浮腫,皮下出血による腫脹,強く鼻をかむと皮下気腫がおこる.触診で圧痛,骨の可動性,骨変位がある.
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