Japanese
English
臨床研究
腸重積症を起こした転移性小腸腫瘍について
Metastatic tumor presenting as an intussusception of the small intestine
豊島 宏
1
,
板東 隆文
1
,
井上 雅晴
2
,
田中 勲
2
,
太中 弘
2
,
松井 泰夫
3
,
武村 民子
4
Hiroshi TOYOSHIMA
1
1日本赤十字社医療センター消化器外科
2日本赤十字社医療センター呼吸器外科
3日本赤十字社医療センター呼吸器内科
4日本赤十字社医療センター病理
pp.1777-1781
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207838
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はじめに
成人の腸重積症は比較的稀なものであるが,腸疾患の鑑別診断には常に念頭においておかなければならない.成人では腫瘍が原因になることが多いが,転移性腫瘍による症例は本邦では極めて少なく,わずか4例の報告をみるに過ぎない.著者らは転移性小腸腫瘍による腸重積症の3例を経験した.血管内皮腫の転移1例,肺癌の転移2例であるが,この3例にはいくつかの共通した特徴が認められた.今後,肺癌の増加などに伴つてこのような症例も増加し,臨床面でもいろいろと問題になると考えられるので,自験例を報告し,本邦報告例と合わせてこの特有な病像について検討する.
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