Japanese
English
特集 Multiple Organ Failure
治療の実際
術後合併症としてのMultiple Organ Failure
Therapeutic approach to multiple organ failure, as one of serious postoperative complications
林 四郎
1
,
市川 英幸
1
,
津久井 敏郎
1
Shiro HAYASHI
1
,
Hideyuki ICHIKAWA
1
,
Toshiro TSUKUI
1
1信州大学医学部第1外科
pp.759-764
発行日 1981年5月20日
Published Date 1981/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207705
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はじめに
手術手技,麻酔技術の向上,術前から術後にかけての管理技術の進歩のために,poor risk患者や高齢者などに対する手術成績は飛躍的にたかまり1),また重症ショックからの離脱に成功する症例数が増してきた.しかし手術適応が拡大されたことにも関連して,術後合併症の発生はなお少なからずあり,さらにショック離脱後に,以前には問題にならなかつたような異常な病態,たとえばショック肺,ARDSなどが出現し,新しい臨床上の課題となつている.また単一臓器の合併症,機能不全に対する治療成績は向上したが,本稿の主題,multiple organ failure(多臓器機能不全,以下,MOF)という,今日なお予後不良な病態もわれわれの眼前に躍り出てきた.
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