グラフ 外科医のためのX線診断学・8
上部消化管造影—胃潰瘍
五十嵐 勤
1
,
佐藤 英典
1
,
矢吹 孝志
1
,
渡部 重雄
1
1福島医科大学第2内科
pp.1073-1080
発行日 1978年8月20日
Published Date 1978/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206996
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胃の下半分が挙上し,胃軸が直角胃のようになつている.そして,前庭部は変形している.しかし,辺縁そのものには,硬直像はみられないし,また陰影欠損の要素はないので,進行癌による変形ではない.では病変は何か,変形の成り立ちは?.
二重造影像は,辺縁所見を辺縁内所見との関連において読影できる利点をもつている.図1-2の二重造影像は,充盈像と似た変形を呈している.で,図1-2と切除胃の肉眼および組織所見とを対比し,図1-2のX線所見の成り立ちを分析する.そして,その結果を図1-1にあてはめれば,充盈像の成り立ちが了解できることになる.
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