Japanese
English
特集 非癌性乳腺疾患の外科
乳腺線維腺腫—診断と処置
Fibroadenoma of the breast;diagnosis and treatment
渡辺 弘
1
,
金杉 和男
1
,
牛込 新一郎
2
,
広田 映五
3
Hiromu WATANABE
1
1聖マリアンナ医科大学第1外科
2聖マリアンナ医科大学第1病理
3国立がんセンター臨床病理
pp.569-574
発行日 1977年5月20日
Published Date 1977/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206732
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はじめに
乳腺の良性腫瘍で最も頻発するのが線維腺腫である.主として単発し,若い女性に好発し,乳癌との鑑別診断の際,ときに困難を生ずることがあるが,ほとんど悪性化はみられず,病理組織学的には性ホルモンの変化に伴う乳腺組織の不規則性増殖反応とも考えられ,また腺増生症や乳頭腫症を認めることがあることから,乳腺症の一特異型であるとも考えられている.本稿では,聖マリアンナ医大第1外科および国立がんセンターで取扱つた乳腺生検材料より,乳腺疾患中に占める線維腺腫の割合,年齢分布,病悩期間などにつき検討し,次にその診断法と処置につき詳述する.
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