Japanese
English
特集 肝切除の術式
肝右葉切除術
Right hepatic resection
葛西 洋一
1
,
佐々木 英制
1
,
玉置 明
1
Yohichi KASAI
1
1北海道大学医学部第1外科
pp.1281-1289
発行日 1976年10月20日
Published Date 1976/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206600
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
肝右葉切除は肝切除のなかでは,左葉切除(狭義の解剖学的左葉切除)についで適応の多い手術であるが,その手術法の内容と名称は古典的な解剖学と新しい肝区域の適用とで混同されている面もある.
また,手術手技についてもいわゆるfingerfracture法や肝鉗子の適用などが有名になるにしたがつて,肝右葉切除の標準的な方法はどういうものかという疑問もある.著者らがこの手術を行なつたのは,1952年であるが,当初は開胸腹切開で,Wendel(1911)20)の説にしたがつて,肝門部で右肝動脈結紮のみを行ない,肝切離線の内側に肝集束結紮intrahepatischen Ligaturen in fortlaufender Reiheをかけてから,その外側で肝切離を行なつていた.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.