Japanese
English
臨床報告
十二指腸のブルンネル腺腫の1例
Adenoma of Brunner's glands of the duodenum;report of a case
徳永 蔵
1
,
谷村 晃
1
,
中島 輝之
1
,
竜 嘉昭
2
Osamu TOKUNAGA
1
1久留米大学医学部第2病理
2福岡県立柳川病院外科
pp.103-106
発行日 1976年1月20日
Published Date 1976/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206427
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はじめに
十二指腸に発生する良性腫瘍は,比較的まれな疾患と考えられているが,中村1)らの集計によると欧米では十二指腸の上皮性良性腫瘍281例中,通常の腸腺由来の腺腫が113例ともつとも多く,Brunner腺腫が45例とこれについでいる.一方,本邦では,以前にわれわれが検討した集計によれば2),十二指腸の上皮性良性腫瘍99例中Brunner腺腫が35例ともつとも多かつた.しかし近年,胃腸透視の進歩と十二指腸ファイバースコープの普及により診断能も向上し,最近5年間では,上皮性・非上皮性計60例以上の報告がみられる.今回われわれは,44歳男子の十二指腸第1部に発生したBrunner腺腫の1例について追加報告し,その発生に関して興味ある所見を得たので考察を試みる.
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