Japanese
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臨床報告
胃切除術後に発生した食物による閉塞性イレウスの1治験例
Intestinal obstruction caused by phytobezoar after gastrectomy
大橋 尚
1
,
小林 茂樹
2
,
津金 綏俊
2
,
長浜 徴
2
Hisashi OHASHI
1
1志村厚生病院外科
2順天堂大学消化器外科
pp.1301-1303
発行日 1973年9月20日
Published Date 1973/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205885
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はじめに
イレウスは外科医にとつて非常に重要で,日常よく遭遇する疾患である.この原因としてはいろいろなものがあるが,その中でも閉塞によつて起こるイレウスの発生頻度は,全イレウスの約3.9%とされている1).閉塞の原因としての異物は種々のものがあげられているが,食物に起因する症例についての報告もなかには散見されている.しかしながら胃切除術後の食物によつて起こるイレウスは本邦では少なく,現在まで11例の報告があるのみで非常にめずらしいものである.
最近われわれは胃切除術後の患者が,一度に多量の糸コンニャクを摂取したために発生したイレウスの1治験例を経験したので,これに文献的考察を加えて報告する.
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