Japanese
English
症例
特異な形態を呈し術前診断困難であつた脾腫の1例
A case report of abnormal splenomegaly
角本 陽一郎
1
,
青木 春夫
1
,
船曳 孝彦
1
,
渡辺 衛
1
Yoichiro KAKUMOTO
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
pp.887-891
発行日 1970年6月20日
Published Date 1970/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205136
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腹部腫瘤,特に左季肋部腫瘤の鑑別診断は原発臓器として脾臓,結腸,胃,大網,腎臓,膵臓,後腹膜等が考えられ,診断が困難である場合が少なくない.われわれは最近謄上部で左右季肋部にわたる巨大な上腹部腫瘤があり,消化管透視,Selective Celiac Angiography(S. C. A.)等でも診断困難で,198Auによる肝シンチグラムおよび197Hg-M. H. P. による脾シンチグラムで確診をえ,手術により確認した特異な形態の脾腫を有する肝前門脈閉塞症の1例を経験したので,慶大外科における門脈圧充進症101例の脾腫の程度および形態についての検討と若干の文献的考察を加えて報告する.
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