患者と私
癌は患者に知らせるべきではない—しかし時と場合によつては
室賀 不二男
1
1東京都立豊島病院
pp.406-407
発行日 1970年3月20日
Published Date 1970/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205067
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乏しい経験のもち主である私でも,長い年月には,医師として印象に残る場面にいく度か出あうものである.ことに患者が絶望的な癌に苦しみ,死に直面している場合に,これからお話しすることは,10年,20年あるいはもつともつと古い昔のことであり,いずれも私の尊敬する立派な方々である.その方々の苦しまれながら斗つていたその姿をお話をする非礼も,もし読者の皆さんにご参考になるならば,お許しを与えられるものと,あえて筆をとつた.
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