Japanese
English
症例
肝臓位置異常による胃捻転と多発性小腸憩室を伴うMarfan Syndromeの1例
Marfan's syndrome associated with gastric torsion due to situational abnormality of liver, and multiple small intestinal diverticulum: report of a case
宮崎 茂和
1
,
大場 正己
1
,
楢原 徳之
1
,
阪口 周吉
1
,
植草 実
1
Shigekazu MIYAZAKI
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
pp.1529-1534
発行日 1968年9月20日
Published Date 1968/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204704
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はじめに
Marfan syndromeは中胚葉性発育障害の系統的疾患として1896年Marfan1)により記載され,Arachnodactylyなどの骨・筋肉系の異常,水晶体偏位などの眼症状,心弁膜障害や解離性大動脈瘤などの心・血管系の障害などをともない,結合織の遺伝的発育異常がその根底にあるものと解釈されている2)〜4).
小腸5)〜9),結腸10)〜12)の多発性憩室は老年者に多くみられる疾患であるが,著者らは若年者で小腸全域,胃および横行結腸に多発性憩室を合併し,肝の位置異常と横隔膜弛緩のため胃捻転を生じたMarfan syndromeの1例を経験したので文献的考察と併せて報告する.
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