Japanese
English
特集 出血の問題点
腎出血
Renal hemorrhage
宍戸 仙太郎
1
,
土田 正義
1
Sentaro SHISHITO
1
1東北大学医学部泌尿器科学教室
pp.187-194
発行日 1968年2月20日
Published Date 1968/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204514
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はじめに
腎からの出血も,下部尿路からの出血もすべて血尿として認められるから,血尿を発見した場合,まず出血部位を明らかにしなければならない.
一般に腎性血尿は,しばしば茶褐色を呈し,血膿尿の場合でも凝血をみることは少ないが,下部尿路からの血尿は凝血を含むことが多い.しかし腎出血でもそれが高度であれば,凝血が膀胱に貯留して,尿閉をきたすことがある.また膀胱以下の出血でも,小腫瘍からの出血は初発症状として,顕微鏡的血尿あるいはわずかの着色に留まることもあり,血尿の性質から出血部位を推定することは困難である.
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