外国文献
白い肝臓/手術不能の肺癌
pp.503
発行日 1965年4月20日
Published Date 1965/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203581
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南阿Johannesburgで,低血糖・昏睡・ケイレンが突然襲つて多くは死亡する子供の病気があり,代謝性アシドージス(尿毒症・高Na血も)を伴い,肝に高度の脂肪変性があるそうである.この三主徴が特色で,Utian,Wagner & Sichel (Lancet2:1043,1964)はTransvaalMem.Hosp.(白人のみ収容)で14名の白人小児にこの疾患を見た.上気道感染で発病するので感染症が原因の一部をなすらしいが,中毒・低栄養・代謝異常・内分泌異常はないそうである.うち11名死亡.生存した3名のうち2名は永久的の脳傷害を残した.死亡者は人院した数時間内に死亡している.剖検した肝は脂肪変性つよく肉眼的に白く見える.脳は浮腫,ネウロン変性,腎は尿細管変性,心筋は糖原消失.ビールスは糞から2名のみCoxsackie Aとrenovirusとが証明されたのみ.JamaicaにJamaikan vomiting sicknessというのがあつて似ている.Reye(Lancet2:749,1963)によると世界各地の報告を通じ,他に23例,同様の報告があるという.してみると、世界各地にありうるのかもしれない.
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