Japanese
English
研究
胃底腺—幽門腺境界部に関する研究—胃・十二指腸潰瘍,慢性胃炎と成犬胃との比較
Study on the transitional zone of fundic gland and pyloric gland
大島 昌
1,2
1東京医科歯科大学第2外科学教室
2三楽病院外科
pp.669-680
発行日 1962年7月20日
Published Date 1962/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202930
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Ⅰ.緒言
胃底腺—幽門腺境界部(以下境界部と呼ぶ)は形態学的にも,機能的にも異なる胃底腺領域と幽門腺領域とを境する或る範囲の粘膜である.臨床的に胃潰瘍9)10)や,炎症性糜爛8)14)20)21)の好発部位として重要視されていが,顕微鏡的な境界部は狭い粘膜領域内に胃底腺,幽門腺,被蓋上皮細胞が混在し,各々の腺細胞は鑑別が難しい上に,炎症性変化も異なる等,組織学的所見が複雑なために,現在なお詳細な研究は少ない.
境界部の研究課題として1)正常胃の境界部,2)胃・十二指腸潰瘍と慢性胃炎の切除胃の境界部の比較,3)肉眼的境界部と顕微鏡的境界部の差,等の問題が考えられる.
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