講座
慢性胃炎と十二指腸潰瘍
大井 実
1
1東京慈恵大
pp.12-15
発行日 1955年7月15日
Published Date 1955/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909865
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一言にしていうならば,慢性胃炎と胃十二指腸潰瘍(以下単に潰瘍)については,胃切除術を行えばその大部分がなおるということが判つているだけで,その他はよく判つていない。従つて,あなたがたが慢性胃炎とか潰瘍として看護にあたつている患者のなかには,かなり診断のあいまいなものもある。手術や組織学的検査によらない限り確実な診断ができないが,臨床症候と組織像の関係なども実際にはよく判つていない。それにもかかわらず,医者は慢性胃炎とか潰瘍とかの診断名をよく使う。一体医者はこれら疾患をどんなふうに解釈しているのか。
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