Japanese
English
綜説
Polybreneのヘパリン中和作用について—実験的,臨床的検討
Clinical and experimental study of "Polybrene"for heparin neutralization
志水 浩
1
,
吉田 茂
1
,
北村 斉
1
,
河合 進
1
,
重本 弘定
1
,
津田 弘純
1
,
森本 接夫
1
,
大野 致
1
Hiroshi SHIMIZU
1
1岡山大学砂田外科
pp.97-104
発行日 1962年2月20日
Published Date 1962/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202854
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
直視下開心術,胸部大動脈瘤手術における人工心肺,腎不全,肝不全における人工腎臓,人工肝臓またある種の進行した悪性腫瘍にたいする制癌剤の局所灌流療法,さらには抗凝固療法にさいして,生体内,装置内の血液の凝固を阻止するためヘパリンを使用するが,終了後はすみやかにヘパリンを中和して血液に正常な凝固性を回復させ,術後出血を防止することが必要となる.
従来この目的のため主としてプロタミン硫酸塩が用いられてきたが,最近4級アンモニウム塩の重合体(C13H30Br2N2)Xであるポリブレン(Polybrene)(1,5-dimethyl-1,5-diazaundecamethy-lene methobromide)(Hexadimethrine Bromide-Abbott)がすぐれたヘパリン中和作用を有することが知られ,われわれもポリブレンを使用する機会をえたので実験例,臨床例について検討を加えた.
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.