1ページの知識 血清
中和
安田 純一
1
1阪大・微生物病研究所
pp.327
発行日 1969年4月15日
Published Date 1969/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906393
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中和試験
吸収と似て非なる操作に"中和(または阻止)試験"がある.
吸収では,赤血球,菌体など粒子状の抗原を使い,抗血清と反応させた後,遠心沈殿によって抗原とそれに結合した抗体とを反応系から除去してしまう.中和では,可溶性の抗原を用い,抗原抗体反応の産物は反応系に残っている.したがって,抗原液を加えることによる抗体の稀釈は不可避である.最初に,可溶性抗原を加えても,生じた沈降物を遠心沈殿によって除去した場合には,"中和"とはいわず吸収と同様に取り扱っている.
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