Japanese
English
症例
12歳の小児に発生した卵巣癌の1例
A case of Carcinoma of the ovary in young age
早坂 滉
1
,
下地 晋
1
,
森田 福栄
1
,
鈴木 敏道
1
,
安保 秀勝
1
Akira HASAKA
1
,
Susumu SHIMOCHI
1
,
Fukue MORITA
1
,
Toshimichi SUZUKI
1
,
Hidekatsu ANPO
1
1札幌医科大学外科学教室
pp.181-184
発行日 1959年2月20日
Published Date 1959/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202333
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緒言
癌腫は一般に高齢者にみられる疾患であるが,若年者にもまれにみられる.卵巣癌には,原発性癌と続発性癌とあるが,行森によれば14年間に経験した477例の卵巣腫瘍中原発性卵巣癌は25例であつたという.もちろん若年者における発生頻度は低くJ.Millerによれば20歳以下の原発性卵巣癌は2083例中31例,本邦においては,三浦4歳,秦,畑,玉木,6歳,林10歳,富塚15歳等の報告があるのみで,若年者ことに小児の卵巣癌はまれな疾患である.最近わが教室で満12歳の小児に原発性卵巣癌ならびにその転移とみられる大網の癌を経験したので報告する.
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